両玉縁ポケットの縫い方

両玉縁ポケットって、色々やり方があって、

実は私は今回のやりかたじゃない方法で今まで縫ってたの。

以前紹介した片玉縁ポケットと同じ要領で、玉縁布を上下に縫い付けて切り込み入れてひっくり返す、みたいな。やり方。

説明的にはそっちの方が簡単で伝わりやすいかも。

でも、そのやり方だと、ポケット口がちょっと開いちゃうのよね。。

特に、玉縁布の幅が7ミリとか細い場合は、生地の厚みでほぼ確実に口が開く。。

最初そのやり方で画像撮って準備してたんだけど、仕上がりが綺麗じゃなくって。

「え〜〜、コレブログで紹介すんの、ちょっとためらうなぁ。。」って思ってさ〜。

で、

「おりえちゃーーん!両玉ってどうやって縫ってる!?」

って聞いてみたら、この方法教えてくれた。

この方法も知ってはいたの。

でも何だか分かりにくそうで、やったことなかった。

でも試してみると、割と簡単。何より口ひらかない〜〜!

つーことで、スタート。

まずパターンと必要なパターンの種類から。

全貌↓

で、これに対して必要なパーツ。

左は土台になるパーツ。身頃だと思ってください。

で、上から玉縁布(表地で裁断)

向こう布(表地で裁断)

袋布(裏地で裁断)

玉縁布はバイヤスで裁断してね。

まずはこの3枚を縫い合わせます。

全て中表にして1cmで縫い合わせ。

こんな風に仕上がります。

縫い代は袋布の方へ片倒し

次に土台(身頃)登場。

口布の位置を合わせて中表に重ね、

ピンで固定

ピンを外しながら四角く縫います。

裏側

そしたら恒例の、矢羽根に切り込み。

はい、ここポイント。角ギリギリまで、っていうのもそうなんだけど、

上下の幅が同じになるように真ん中に切り込み正確にね。

角はギリギリまで切り込んでね。もうお分かりね。

はいッ、返します。

こんな風に四角く返るので、

アイロンで仕上げます。

こんな風に縫ったところを開いて

アイロン。

もう一方側も同じ要領で開いてアイロン。

きっちり四角くアイロンします。

そしたらね、これさっきアイロンの時に開いた所なんだけど、

この7ミリの縫い代を土台にして(芯にして)

玉縁布折ります。

こんな風に縫い代を包むかんじ。

逆側も同じようにアイロンすると、玉縁布の形が完成。

表側

身頃をよけて、矢羽の縫い代を玉縁布に縫いつけ。

折り目をたどるように縫ってね。

下側も同じように。

身頃を一旦よけて玉縁布に縫い合わせます。

これも恒例。

三角のところを2〜3度返し縫い。

これ縫ったとこ。

そしたら袋布を折って向こう布をもってきて

生地端あわせたら縫い合わせ。

止まっていればいいので、縫いやすいところを外さないように縫えばいいよ。

身頃をよけて、両サイドも縫ったら

できあがり。

裏側。

ほらね。口が開かない。

身頃の切り込み入れた所が縫い代になって、それを芯にアイロンがかかってるから

開きようがないの。

これはね〜。ホントに綺麗にできるよ。

ポイントは、切り込みいれる時に上下同じ幅にすること。

ここミスったら上下の玉縁幅変わっちゃうから!

つーことで、ポケットコンプリート!

おつかれさまでした〜〜。

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コメント

  1. Orie より:

    口布、バイヤスだった?!
    本ではそうなのかな〜w

  2. yuca より:

    orieちゃん
    わーい!コメントありがとーー!
    バイヤスと横地とがあるよね。身頃と合わせる時もあるし。。
    たまたまこの時はバイヤスだったのよね。
    あんまり決まりはないのかしら。。?

    バイヤスでやったら生地によっては伸びて歪みそう、って縫ってて思った。
    大抵どっちが多いの??横地?

  3. orie より:

    大抵は、口の開きに対して平行なジノメかなー。
    それか口に直角のジノメ。
    バイヤスはポケット使用しているうちに開いてくると思うから、あんまないと思うなー。

    それにしても画像アップよくやるね〜!
    すごいわぁー

  4. yuca より:

    orieちゃん
    お返事ありがと!!
    昔、バイヤスか口の開きに対して平行に地の目って聞いた事あって、
    でも実際にパターンひくときは、平行地の目が多かったんだ〜〜。
    結構あやふやっていうか、場合によるのかしら。。?って思っていたから
    コメント勉強になりました〜〜!
    ありがとう!!

    縫製スペシャリストからすると、突っ込みどころ満載かもだけど〜!汗
    またコメントしてちょ!

  5. fuz より:

    はじめまして。
    現役パタンナーですが、簡略化されたトワル縫いばかりしていたら、恥ずかしながら本チャンのポケットってどう縫うんだっけ?。。てな事態に陥りまして、調べてたら辿り着きました。
    先生、教え方、とってもお上手ー!!
    すごく分かりやすいです。お勉強させていただきますっ

  6. yuca より:

    Fuzさま
    コメントありがとうございます!
    現役パタンナーさん!!
    ぎゃーー!お恥ずかしいっ。
    ツッコミどころ満載だとは思いますが、お褒め頂き嬉しいです。
    ソーイングは得意ではないですが、パターンひくときには縫製能力も求められますよねぇ。
    始末とか縫い代巾とか。
    パターントークしたいです。笑
    お答えできるか分かりませんが、ご質問などあればいつでもメッセージ下さいね。
    これからも宜しくお願い致します!

  7. 某学生 より:

    コメント失礼いたします…
    こちらの両玉縁ポケットをパンツの後ろポケットに使いたいのですが、既製品を見ると袋なのがベルトまで繋がっているのですがこの場合袋布のパターンをどういじればいいのでしょうか??
    下手くそな説明ですみません。

  8. yuca より:

    某学生さま
    こんにちは❣️コメントありがとうございます☺︎
    袋布のパターン自体は、身頃に関係なく直線でひいてしまっても大丈夫です。
    ウエストライン位置を5cmほど高くとっておき、ポケットが完成した後で身頃のカーブに沿わせてカットすれば良いですよ。
    実は今執筆中の本の中で、このやり方を記載する予定です。(袋縫いにする方法とか)
    部分的な事なので、出版前に記事にしても良いのですが、
    時間がなくてすぐに記事にできず。。
    もう少ししたら更新しようと思いますので、宜しくお願い致します❣️

  9. 野田 幸吾 より:

    この記事も大変参考になりますね~
    先ほど別記事にコメントした「胸ポケット追加したいジャケット」なんですが、もう一つ、右腰ポケットの上にチェンジポケット作りたかったんで(バラさずに)、構造が良くわかり助かりました。
    バラさずに作るってことは、ほとんどが手縫い、また針が入れられないところは布用ボンドに頼ることになりますが、頑張って作ってみます。

  10. 野田 幸吾 より:

    「矢羽根に切り込み」のところですが、スーツのように生地が厚めの場合は少しすき間ができるくらい、フラップつけて出す場合はもうちょっとすき間を大きく切り取らないと、玉縁ぶつかっちゃう、又はフラップ通らなくなっちゃいそうですね。

  11. 野田 幸吾 より:

    何度もコメント失礼します。
    前見頃の接着芯を広範囲に浮かす(剥がす)ことになりますので、再プレスが自分で上手く出来るのか?って不安もありますが、全く着なくなって捨てるつもりだったジャケットなんで、嫁さんに「はぁ?バラさずに?って無理なんじゃ…」って言われながらのチャレンジです。

  12. yuca より:

    野田幸吾さま
    こんにちは。コメントありがとうございます。
    お返事が大変遅くなり申し訳ありません。

    「もうちょっとすき間を大きく切り取らないと」のイメージが分からないのですが、
    厚手の生地の場合でも、矢羽の切り込みは縫い止まり位置ギリギリまで入れます。
    生地の厚みのせいでゴロゴロする場合は、フラップ布を気持ち小さく仕上げたり、縫い代部分をアイロンで潰すなど工夫します。

    布用ボンドは使ったことがないので分からないですが、
    縫わずに接着するなら「両面接着テープ」などがオススメです。「クモの巣テープ」とも言い、ここのブログでも記事にした事があります。検索かけていただければページが見つかると思います。

    一度剥がした接着芯も、再度接着するには弱い(あまり接着しない)ので、可能ならもう一度貼った方が良いかもしれません。

    今週仕事が立て込んで、お返事が遅れて申し訳ありませんでしたが、これからもよろしくお願い致します。